ねこGです。
日本の電力を今後どうするかという議論が高まっています。そこで、太陽光発電の一形態であるソーラーシェアリングは電力問題にはどれくらい寄与できるか考えてみます。わかり易くするために岡山県を例にとります。日本全体を考える場合は大体50倍すればいいと思います。
岡山県には原子力発電所はありませんが、最新の1基当たりの発電能力は100万KW程度です。福島事故前の設備利用率(現実にどれだけ発電できるか)は70%くらいですから時間当たりの平均発電量は70万KWです。
一方ソーラーシェアリング(遮光率33%)は0.1ha(1000平米、約1反)で発電能力50KW程度です。発電は晴れているときしかできませんから、設備利用率(現実にどれだけ発電できるか)は13%くらいまで落ちます。時間当たりの平均発電量は7KW程度です。
すなわち、原子力発電1基分の発電量を賄うためにはソーラーシェアリング10万設備あまり必要です。岡山県の耕地面積は64,600 ha(田耕地面積50,600 ha、総土地面積711,462ha)ですから田だけで計算上はソーラーシェアリング50万設備(原子力発電5基分)設置できます。
岡山県の使用電力量は年間164億KWhです。計算すると原子力発電2.5基分相当になります。従って、計算上は岡山県の水田の半分にソーラーシェアリング設備を設置すれば岡山県の使用電力は賄えることになります。
安価で性能のいい蓄電池(またはエネルギーを貯める仕組み)が開発できなければ太陽光発電(ソーラーシェアリング)だけでは電力問題は解決できません。しかしソーラーシェアリングは少なくとも、日本の電力問題に多大な貢献ができるポテンシャルを持っていることは確かです。
太陽の光エネルギーをもらってすくすくと成長しています。(写真を撮るため寒冷紗を取っています。)
通常は寒冷紗をかけ、虫・鳥から守り直射日光を避け適度な日射量、温湿度で苗を育てます。